ISBN 978-4-89998-101-5/C0021
  仕様: 四六変形判・並製144ページ/定価1200円(税抜き)
  発売日:2009年10月24日
     
 
 
今から約80年前、日本はかつてない金融危機にさらされていました。
ニューヨークの証券取引所の株価が暴落、不況が他国にも伝染し「世界恐慌」が起こったのです。
何かに似ているとは思いませんか? そう、「100年に一度」といわれる世界金融危機に翻弄
されている「いま」の日本の姿とまるでそっくりです。
かつての不況で、日本はその状況を「チェンジ」するため軍国主義への道を選びました。
太平洋戦争への参戦です。それがどのような結果を引き起こしたのか、そこから日本はどう
立ち直り、先進国のひとつになったのか、そしてどのような問題を抱えるようになったのか、
私たちはもう一度、知っておく必要があります。変わりゆく日本のことをもっと考えるために。
本書は、元祖リーマン・ショックともいえる世界恐慌から敗戦、戦後の復興を経て、
高度経済成長、バブル経済、失われた10年、そして政権交代にいたるまでの日本における、
「重大ニュース=号外」をすべて300文字にまとめました。
それぞれは短いですが、スラスラと読み進めることで、「いま」につながる日本の歩みが
いつの間にかわかるようになるはずです。アタマに効くサプリメントのような気分で活用して
ほしい、「オトナの教科書」なのです。

● 監修者プロフィール   ● 著者プロフィール
竹内 睦泰(たけうち むつひろ)   古田靖(ふるたやすし)
作家・神主。大阪府出身。中央大学法学部卒。
翌年代々木ゼミナール日本史講師。
サテライン(通信衛星授業)講座、スカイパーフェクTV講座など
を歴任し、教えた生徒は10万人を数える。
授業アンケート8年連続全国1位。10年間の勤務後に独立、
北斗総合研究所代表取締役となる。
外務省所管財団上級研究員を経て、大学受験専門「秀門会」
校長に就任。著書の「超速!日本史の流れ」シリーズ
(ブックマン社)は50万部を突破! 古神道の神主でもあり
第73世「武内宿禰」の称号を持つ。
NGOを通してアジアの子供たちの支援活動も行っている。
ライフワークは『誇りの持てる日本史を伝える』。
青年会議所等で講演多数。
  フリーライター。1969年愛知県生まれ。
名古屋大学工学部中退。単行本、雑誌、ムックなどにニュース、
経済、科学、スポーツなど幅広いジャンルの記事を取材・執筆
している。
おもな著書に「『アイデア』が生まれる人脈。」(青山出版社)、
「アホウドリの糞でできた国ナウル共和国物語」(寄藤文平との
共著/アスペクト)「アスリートが育つ食卓」(アスペクト)「瀬川
晶司はなぜプロ棋士になれたのか」(河出書房新社)「ブルー・
オーシャン戦略を使いこなす」(TAC出版)などがある。

● 目次
1.昭和の大不況からはじまった!
世界的な金融危機から引き起こされた、第二次世界大戦。日本も経済建て直しをなしとげようとするが、それは悲壮な戦いを生む……。
2.敗戦から復興へ
敗戦国となった日本は、アメリカを中心とした連合国の占領下におかれる。日本はいちどバラバラに解体され、アメリカの手によってもういちどつくり直された。
3.日米関係のなりたち
GHQによる占領が終わり、日本はふたたび独立国家として歩み始める。麻生太郎前首相の祖父・吉田茂が築いた日米関係のルーツとは、どんなものだったのか。
4.イケイケニッポン! 高度経済成長
独立した日本は、おどろくようなスピードで成長していく。しかし日本を経済大国に押し上げた背景には、ふたつの戦争があった
5.沖縄返還と経済成長のかげり
最後までアメリカの支配下にあった沖縄が、ついに日本に返還される。また諸外国との国交の正常化をすすめていく中、過激化した共産主義勢力が数多くのテロ事件を起こしていた。
6.バブル経済がやってきた
急激な円高ドル安から生じた「バブル経済」は人びとを株ブームや財テクブームに熱狂させた。その一方、汚職や疑惑などによる政治不信で、基盤は不安定になっていく。
7.失われた10年
バブルがはじけ、日本はその経済立て直しを迫られるが、遅々として進まず、「失われた10年」を生んでしまう。世界では東西冷戦が終わり、戦後の日本をささえていたルールが大きく変わっていった。
8.政権交代への道
やっとバブル崩壊の傷が癒えた頃、すでに2000年代を迎えていた。自民党は小泉首相人気に支えられ「小さな政府」へと進みはじめる。しかし世界金融危機によって、人びとは変化を求めるようになり、劇的な「政権交代」が起こった。